ブログを書き始めて一週間未満の内に、中国ネット上の炭鉱事故が目立つことを再発見、注目してみると、中国では、炭鉱事故は頻発、平均して年間1万人の炭鉱・働者が事故で死亡するとなっており、安全生産がそれまでになく叫ばれていた去年でも、7000人以上の命が失われています。
![](http://photos1.blogger.com/blogger2/1425/473298326804914/400/movie-04.0.jpg)
監督の李揚(リー・ヤン)氏は中国で助監督を経験し、ドイツで映画監督を学び、リアリズムに徹しながら、地中深く炭鉱の底で広げられる人の魂の死闘を描いている。
ある炭鉱町の駅前で、二人の男が、出稼ぎに来た人を狙って詐欺を行う。この二人はそもそも炭鉱夫だが、賃金が薄い上、炭鉱というものの非情さに気づく‐‐鉱夫が事故で死んでも、慰謝料を払えば炭鉱主は無事安泰。
しかし、まさこの慰謝料が彼らを触発した。それまでに彼らは数々の凶行に及び、人を騙しては殺し、事故に偽装して慰謝料を炭鉱主から受け取っていたのだ。
作品は人間の欲望を裸にし、良心を鋭く突き、中国の炭鉱に焦点を絞りながら、経済改革を掲げる中国での人間性の欠落、モラルの低下を冷静且つ痛烈に批判している。
例に漏れずとも言うべきか、この作品も中国国内では発禁処分を食らい、大陸で見るためにはインターネットからのダウンロードしかない羽目になった。
後のインタービューの中で、監督は撮影途中での体験に触れ、ロケ中に幾度も命の危険を感じ、炭鉱主の威嚇を受けることもあれば、撮影終了した数日後に爆発崩落し、死者を出したロケ地もあった。
2003年3月に映画『盲井/Blind Shaft』は、ベルリン映画祭に続いてフランスのドーヴィル・アジア映画祭で最優秀作品賞他5つの賞を受賞。
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